満月の夜、芽衣は倒れている青年を見つける。助けようと声をかけた瞬間、彼は芽衣の首元に顔を埋めた。――彼は吸血鬼だった。名をリオンというその青年は、行く当てもなく、芽衣の家に身を寄せることになる。それ以来、芽衣の日常は少しずつ変わっていった。毎日のように血を求められ、拒めない距離で過ごす時間。曖昧で、奇妙で、それでもどこか心地いい関係。夢のような出来事だと思っていたが、どうやら現実らしい。ある日、芽衣が帰宅すると、リオンは一人で映画を観ていた。今日は満月の夜。「先に休む」と言われ、芽衣は久しぶりに一人の時間を楽しめると思う。出会ってからというもの、満月の夜を一緒に過ごしたことはなかった。この日だけは、彼のことを考えずにいられる特別な時間——のはずだった。だが、風呂上がりに突然めまいに襲われ、芽衣はその場に崩れ落ちてしまう。意識が遠のく中、聞こえてきたのは焦った声。満月の夜に隠されていた、リオンの秘密。そして、曖昧だった二人の関係が、少しずつ形を変え始める——。



















同人作品名:あの日拾った吸血鬼に抱き潰される話
同人作家:夢乃中茸


