同棲を始めてもうすぐ一年。ハジにとって恋人の廉は、誰よりも大切な存在だ。けれど廉は筋金入りのオタクで、聖地巡礼や推し活に夢中。ハジはそんな廉のことも好きだけれど、本当はもっと自分にかまってほしいと思っていた。付き合い始めた頃は、ただ隣にいてくれるだけで十分幸せだった。好きなものにまっすぐな廉を微笑ましく思っていたし、料理上手で優しい彼は、自慢の恋人でもある。けれど一緒に暮らすうちに、廉の中で一番大事なのは自分ではないのかもしれない――そんな寂しさが、少しずつハジの胸に積もっていく。そんなある日、二人で行くはずだったカフェに、廉が“推し”のぬいぐるみを連れて出かけていたことを知り、ハジの感情はついに爆発。嫉妬のあまり、ぬいぐるみをぞんざいに呼んでしまい、大喧嘩に発展して…。

































作品名:夢中にさせるきみが悪い
作家:芥河和真








